水害後の不動産は売却できる?価格への影響と売却時の注意点

近年、千葉県でも大雨や台風などによる水害が発生し、住宅や道路などに大きな被害が出るケースがあります。水害は決して一部の地域だけの問題ではなく、これまで大きな被害を経験していなかった地域でも、集中豪雨などをきっかけに浸水被害が発生する可能性があります。

実際に自宅が水害に遭ってしまうと、「この家はもう売却できないのではないか」「水害に遭ったことで資産価値が大きく下がってしまうのではないか」と不安に感じる方も多いでしょう。

しかし、水害の被害を受けた家であっても、売却することは可能です。もちろん、被害を受けていない住宅と比較すると買主が見つかりにくくなったり、売却価格に影響が出たりする可能性はあります。

そこで今回は、水害に遭った家を売却する際に知っておきたいポイントについて解説します。売却価格への影響や、過去の浸水被害を買主に伝える必要があるのか、さらに水害が発生した地域の地価にどのような影響があるのかについても見ていきましょう。

水害被害を受けた家も売却は可能

豪雨や台風などによって水害を受けた住宅でも、売却することはできます。

「一度水害に遭った家は売れないのでは?」と思うかもしれません。しかし、水害の被害を受けたこと自体が、売却できない理由になるわけではありません。

ただし、過去に水害が発生した住宅については、「今後も同じような被害に遭うのではないか」と買主が不安を感じる可能性があります。

そのため、災害の被害を受けていない住宅と比較すると購入希望者が集まりにくく、通常の相場価格で売却することが難しいケースもあります。

買主の心理的な抵抗などから、売却価格は本来の相場と比べて2~3割程度低くなる傾向があります。

条件次第では好条件で売却できるケースも

水害の被害を受けた家は、一般的に購入希望者から敬遠されやすい傾向があります。しかし、水害に遭った住宅だからといって、必ずしも売却に時間がかかったり、大幅に価格が下がったりするとは限りません。

物件の条件によっては、比較的スムーズに売却できる場合もあります。

特に、次のような特徴を持つ住宅は、好条件で売却できる可能性があります。

  • 立地条件に恵まれている
  • 水害の再発を防ぐための対策が行われている

ここでは、それぞれのポイントについて詳しく見ていきます。

利便性の高い場所にある

駅から近い場所にある住宅や、周辺にスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの生活に必要な施設が充実している住宅は、利便性が高く、物件としての価値も高くなります。

また、学校などの教育施設や病院などの医療機関が周辺にそろっている住宅も、生活しやすい環境として需要が期待できます。

このように、立地や周辺環境に大きな魅力がある物件であれば、過去に水害を経験していても、購入希望者が見つかりやすく、早期の売却につながる可能性があります。

水害への再発防止策が整っている

過去に水害が発生した地域であっても、再び被害が起こることを防ぐための対策が十分に実施されている場合は、売却しやすくなる可能性があります。

購入を検討する段階で、住宅や地域に水害対策が施されていることが分かれば、買主にとって安心材料になります。

水害に強い街づくりが進められている場合には、将来的な災害への不安も軽減されるため、購入を決断しやすくなり、スムーズな売却を期待できるでしょう。

水害による浸水被害は売却前に告知が必要

水害の被害を受けた家を売却するときは、過去に浸水被害が発生した事実について、買主へ伝える必要があります。

「少し浸水しただけなら、わざわざ伝える必要はないのでは?」と考える方もいるかもしれません。しかし、浸水被害については契約を締結する前に買主へ説明しておくべき事項です。

被害の規模が小さかった場合でも、事実を隠さずに伝えることが大切です。

水害の被害を受けているにもかかわらず、その事実を購入希望者に知らせずに契約した場合、売主が契約不適合責任を問われる可能性があります。

売却時の告知義務とは

告知義務とは、売却する不動産について、買主が契約するかどうかを判断するうえで重要となる事項がある場合、その内容を契約前に伝えなければならないというものです。

宅地建物取引業法では、取引相手の判断に重要な影響を及ぼす事柄について、故意に事実を伝えなかったり、事実とは異なる説明をしたりすることが禁止されています。

そのため、浸水被害などの重要な事項を買主に伝えないまま契約を結んでしまうと、契約不適合責任を問われる可能性があります。

売却後のトラブルを避けるためにも、告知すべき事項については事前に整理し、正確に伝えることが重要です。

契約不適合責任とは

契約不適合責任とは、買主に引き渡した不動産などについて、その種類や品質、数量などが契約時に定められていた内容と一致していない場合に、売主が負う責任のことです。

契約不適合責任を問われた場合、状況によっては契約の解除や損害賠償請求などにつながる可能性があります。

少しでも有利な条件で売却したいからといって、過去の浸水被害を伏せたまま契約を進めてしまうと、後になって大きなトラブルや損失につながるおそれがあります。

水害による浸水被害はもちろん、それ以外にも買主へ伝える必要がある事項がある場合には、すべて正しく告知するようにしましょう。

水害が発生した地域では地価も下がる?

水害が発生した地域では、住宅を購入したいと考える人が減少することで、住宅そのものだけではなく、土地の価格にも影響が及ぶ可能性があります。

一度災害が発生した地域について、「また同じような水害が起こるのではないか」と不安を感じる人は少なくありません。

そのため、水害リスクを避けるために別の地域へ引っ越したり、これから住宅を購入する人がその地域を選択肢から外したりするケースも考えられます。

こうした住宅需要の低下に加えて、地域から転居する人が増えることで人口が減少すれば、その地域の人気にも影響が及びます。

その結果、水害が発生したエリアでは、住宅価格だけでなく地価についても下落する可能性があります。

まとめ

水害に遭った家でも売却は可能ですが、被害状況や立地条件などによって、売却価格や売れやすさは大きく変わります。また、浸水被害については買主への適切な告知も必要です。

水害に遭った家でも、まずは状況を整理して相談することが大切だと思います。

「この家はいくらで売れる?」「水害の影響はどのくらい?」とお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。水害の被害状況や物件の条件を確認したうえで、売却方法や適正な価格についてご提案いたします。